3月15日 19日目
歩き出して30分くらいで雨が降り始める。しとしとぴっちゃん、しとぴっちゃん。雨は嫌だなぁ。
今日は西予市まで行くつもりなのだが、雨、雨、雨で心も体もぐっしょり。正直、今までの行程の中で今日が一番つらかった。濡れるのも嫌だけど、とにかく寒いし、寺でのお勤めも雨だとまともにできずもどかしい。それでも遍路は修業、雨だろうが立ち止まってばかりはいられない。
団体さんと遭遇、「雨の中ご苦労様」という目がなんだかつらい。ズボンも靴もぐしょぐしょ、リュックもしみてきた。寒い。ものすごく寒い。凍えた手で線香や蝋燭をあげる。
42番佛木寺「ローマーンース」
今日は写真を撮る余裕がそれほどなかったので、お寺の写真を載せます。
佛木寺をすぎるとふたたび峠。うねうねと道を登るって山道へ。獣道。さらには鎖場。雨で凍える手で鎖を握り、急な斜面を登りました。なんだかいろいろとしんどかった。
峠をこえるて川沿いを市街地へ向かって歩く。今日のお宿は西予市の「宇都宮」さんというお宿に。ここは2000円で2食いただけるという、おかみさんが半分趣味でやられている正式ではないお遍路さんのお宿。佛木寺に連絡先があるので、そこで一度電話して了承を頂いてから伺います。
今日一緒になったのは、年の近い4人の方々。うち一人は春日部市民ということで隣の越谷市民であるボクとはローカルな話題も。
宇都宮さんと5人の若者たち。一番キモイのがボクだというのは言わずもがな。
びしょびしょに濡れた服や靴を綺麗にし、風呂に入り、洗濯をして、食事を頂いてサッパリ。日中あんなに辛かったのが嘘みたいだ。本当に感謝しなくちゃいけない。
当たり前にできると思ってる生活が本当にありがたい。そりゃ、自らを非日常に向かわせてるわけだからそう感じるのも当然のように思うけど、人間の生活がいろんなものに支えられているっていうのが改めて感じられる。